仕事をスムーズに進めるために『信頼残高』を貯めよう
昔読んだ何かの本で『信頼残高』という言葉がありました。
『信頼残高』とは、仕事を確実にこなしていくことで信頼が貯まっていき、逆に失敗をすると信頼が減っていく、という考えでした。
最近、ひょんなことで思い出しました。
ずっと仕事を着実にこなしている人の『信頼残高』は貯まっていく一方で、うまくいっていない人の残高は減っていき、場合によってはマイナスになってしまいます。
『信頼残高』が貯まっている人が、ときどき失敗をしても、
「ま、そんなときもあるよね。」
くらいで済みますが、信頼残高が少ない人が失敗をすると、
「また失敗したのか」
と言われてしまいます。
とまあ、当たり前のことだと思います。
さて、なぜこんなことを思い出したかというと、とあるきっかけがありました。
プロジェクトメンバーにAさんとBさんがいます。
Aさんは、いわゆるできる人。
Bさんは、いわゆるできない人。
この二人がそれぞれ、自分のタスクに対して、
「このアプローチでやろうと思っています。」
といったときに、
Aさんに対しては、あまり細かく確認せずに
「いいんじゃない」
と言う一方で、Bさんに対しては、
「どこまでどう考えてそのアプローチにしようとしてるの?」
「こんなことは考えたの?こうことが発生したらどうしようと考えているの?」
といろいろ確認した挙句、差し戻したりしていました。
ふと自分のその反応を振り返ったときに、「贔屓」しているのかなぁ、とも思ってしまいました。 自分ではそういうことは全くするつもりはないのだが、反射的にしているのかなぁ、 仕事に対してはアプローチと成果に対してフェアに見ているつもりなのになぁ、と。
と、いろいろと考えているうちに『信頼残高』ということを思い出したのです。
AさんとBさんが同じ提案を持ってきても、きっと私の反応は同じにならないと思います。
結局、同じ提案であったとしても、そこまでに考えてきている量が違いますし、この先、何かトラブルが発生したとしても、AさんとBさんでは解決能力が違うから安心度が違うのだと思います。
つまり、過去があり、現在があるということです。
これを自分に置き換えてみます。
今の自分は、何かを提案してもあまり細かいことは聞かれずに通ることが多いです。むしろ、この件はあいつに任せているから大丈夫だろう、というくらいに放置されていることもあります。
ですが、昔を振り返ってみると必ずしもそうではなく、
「なんでそうするの?」
「本当にそれで大丈夫なの?」
と言われたこともあります。
これは過去だけでなく、自分の未来についても同じことが言えると思います。
この先、いまのプロジェクトが終わって新しいプロジェクトや新しいビジネスに携わったときに、そのような扱いを受ける可能性もあります。
自分の仕事をやりやすくするためには、やはり成功を積み重ね、信頼を増やさなければいけないと思います。 逆に、「何を言ってもいつも信用されない」と言っている人は信頼残高が少ないのだと思います。
自分にどれだけの『信頼残高』があるか、と言うことを一度考えてみるのもいいと思います。