「問題・課題・ToDo」の違いを整理する ― ビジネスパーソン必須の思考法
「問題・課題・ToDo」の違いを整理する ― ビジネスパーソン必須の思考法
はじめに
「~~~ということが課題です」
「ToDoリストで管理しています」
オフィスでよく耳にするフレーズですよね。
しかし、実際には 「問題」「課題」「ToDo」 がごちゃ混ぜになって使われる場面が多いものです。
私自身も昔はそうでした。課題一覧を作ったつもりが、気づけば「課題・ToDo一覧」に…。
これは単純に、「問題」「課題」「ToDo」が別物である」という理解が曖昧だったからです。
今回は、その整理をしてみましょう。
辞書的な言葉の意味
まずは言葉の定義を押さえます。
『デジタル大辞泉』によると次のようになっています。
- 問題
- 解決すべき事柄。困った事柄。話題になる事柄。
- 課題
- 解決しなければならない問題。与えられたテーマや仕事。
- ToDo
- するべきこと。作業タスク。
…とはいえ、このままでは少し曖昧ですよね。
そこで、ビジネスシーンでの実用的な理解に整理してみます。
私の理解:問題・課題・ToDoの違い
1. 問題 = あるべき姿と現状のギャップ
問題とは、単なる「事象」です。
「あるべき姿」と「現状」の間にギャップがあることを指します。
例:
- プロジェクトの進捗が遅れている
- 売上が計画に届いていない
2. 課題 = 問題を解消するために解決すべきこと
課題は、問題の原因や要因を分析した結果、解消すべき対象を指します。
例:
- 生産性が低い
- スキル不足
- コミュニケーションの不備
課題は「頭を使う領域」です。
- どんなアクションを打つのか
- 誰がいつまでに対応するのか
ここを考えることが求められます。
3. ToDo = 課題を解決するための具体的タスク
ToDoとは、課題を解決するために落とし込まれた具体的な作業です。
例:
- 〇〇さんが今週金曜までにマニュアルを作成する
- △△さんが顧客にヒアリングを行う
ここまで来ると、あとは「やるだけ」。
極端にいえば、頭を使わずに作業に取り組むレベルです。
ピラミッド構造で整理してみる
- 問題 = あるべき姿と現状のギャップ
- 課題 = 問題を解消するために解決すべきこと
- ToDo = 課題解決のための作業タスク
こうしてピラミッド構造にすると理解しやすいですね。
まとめ
- 問題 = 現状とあるべき姿のギャップ(事象)
- 課題 = 問題を解消するために解決すべきこと
- ToDo = 課題解決のための作業タスク
「問題」「課題」「ToDo」をごちゃ混ぜにしてしまうと、課題管理表がただの作業リストになってしまいます。
逆に、三者を整理して区別できると、ビジネスの進め方が格段にスッキリするはずです。
次回は、具体的な事例に当てはめて解説してみたいと思います。
本日のおすすめビジネス書
誤字だらけなのに読める?資料レビューの“正しい力の抜き方”
誤字でも読めてしまう文章から学ぶ「資料レビューの力加減」
まずはこの文章を読んでみてください
こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。
この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか
にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば
じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる …
どうでしょう?意外と読めたのではないでしょうか。
これは「最初と最後の文字さえ合っていれば、人は中身がバラバラでも読めてしまう」と言われる有名な文章です。ケンブリッジ大学の研究結果だと広まっていますが、実際は都市伝説とのこと。とはいえ、「多少の誤字があっても人間は意味を補完してしまう」という事実には頷けますよね。
ビジネス文書にも応用できる考え方
ここから学べるポイントはシンプルです。
- 単語や文章の最初と最後が合っていれば、多少のミスでも読めてしまう
- つまり、ビジネスドキュメントでも、細かい誤字は読み手にあまり影響を与えない場合がある
もちろん、すべての文書がそうだとは限りません。
クライアントへの正式な提案書や契約文書では、一字一句のチェックは欠かせません。
一方で、社内向けの共有資料やスピードが求められるメモには、完璧を求めすぎる必要はないのです。
レビューは「ケース・バイ・ケース」
Yesでもあり、Noでもある。
結局のところ、レビューの必要性はケース・バイ・ケースです。クオリティを重視する資料 → 丁寧にレビュー
- スピードを重視する資料 → ざっくりチェックで十分
大切なのは、「どの資料にどれだけの力を入れるべきか」を判断すること。
力の入れどころを間違えると、時間も労力も無駄になってしまいます。
ブログ執筆の場合はどうする?
ちなみに私はブログでは細かい誤字チェックはしていません。
理由は単純で、「隙間時間で書く」ことを優先しているからです。
もちろん、誤字を徹底的に直す人もいます。ですが、私にとってのブログはスピード感が命。
もし多少の誤字があっても、本質的に読者に伝わるなら問題なしと割り切っています。
まとめ
- 人間は多少の誤字でも意味を補完して読める
- ビジネス文書でも「完璧を求めるべきか」はケース・バイ・ケース
- スピード重視の場面では、細かい誤字を気にしすぎる必要はない
- 力の入れ具合と抜き具合をコントロールするのがビジネススキルのひとつ
誤字の話からスタートしましたが、実はこれは「完璧主義にとらわれず、効率よく成果を出す」というビジネスの本質にもつながっています。
あなたの仕事でも「どこまでやるか」の線引きを意識してみてください。
それだけで、時間の使い方が大きく変わるはずです。
「仕事がデキる人」が自然とやっている5つの習慣とは?具体事例付きで紹介!
はじめに
私がこれまで出会ってきた「仕事がデキる人たち」。
ふと、「彼らの仕事ぶりにはどんな共通点があったか?」を振り返りたくなりました。
- どんな考え方で仕事に取り組んでいたか?
- どんな振る舞いや行動が印象的だったか?
- 何が、成果に直結していたのか?
これらを整理しながら、今後「仕事がデキる人がやっていることシリーズ」として投稿していきます。
ぜひ、他の記事も合わせてご覧ください!

1. 必ず「数字」で語る
総量・目標・KPIなど、成果や状況は必ず数値化する。
たとえば、プレゼンの中でこんな表現を聞いたことはないでしょうか?
- 「今月は頑張りました」
- 「そこそこうまくいったと思います」
これでは説得力が弱く、聞く側も状況がわかりません。
一方、仕事がデキる人はこう言います。
「今月は売上が前年比112%、KPI達成率は91%。課題は新規獲得率が目標の80%に届いていないことです」
このように数字で語ることで、現状の把握・課題の可視化・次のアクションの明確化が一気に進みます。
2. 感謝の言葉を欠かさない
「ありがとう」を自然に、具体的に言える人は強い。
たとえば、以下のようなちょっとした声かけが印象的でした。
- 「タイトなスケジュールなのに、よく仕上げてくれてありがとう」
- 「朝一で確認してくれて助かったよ!」
こういった感謝の言葉は、信頼関係をつくる上でとても重要です。
感謝されると、自分の仕事が誰かの役に立っていることが実感でき、次の仕事へのモチベーションにも繋がります。
3. 必要なときは「ゴリ押し」する
議論も大事、でも最終的には「決めて、動かす」覚悟も必要。
あるプロジェクトで、デッドラインが迫る中、議論が平行線をたどっていた時のこと。
デキる上司がこう言い切りました。
「ここは私が責任持つから、この方向で進めよう」
議論を尊重しつつも、最後に“決める”姿勢を見せることで、チームは一気に動き出しました。
もちろん普段はメンバーに任せる柔軟さもあります。
でも「ここぞ」の時は腹をくくって強く引っ張ることができるのが、デキるリーダーの共通点です。
4. 褒めを惜しまない
若手や後輩の「伸びしろ」を見つけて褒める。
たとえば、はじめてクライアント対応をした若手がいたら…
- 「初対応とは思えない落ち着きだったよ」
- 「あの資料、構成がすごく良かった」
こういう一言が、若手の中で“自信”になります。
叱るときは冷静に、褒めるときは熱く。
これが、人を育てる鉄則です。
5. 話がとにかく分かりやすい
頭の中で情報を整理して、シンプルに伝える訓練をしている。
例えば、週次ミーティングでこう説明する人がいました。
「結論から言うと、今週は施策Aの効果が予想以上でした。背景は○○で、今後は△△を改善します」
このように、「結論→理由→アクション」の順で話すだけで、会議の効率も理解度もぐんと上がります。
日々のアウトプットの中でロジカルさを意識しているからこそ、「この人の話は聞きやすい」と周囲からの信頼も得やすいのです。
まとめ:「仕事がデキる人」が自然にやっている5つの習慣
| 習慣 | 解説 |
|---|---|
| 数字で語る | 成果を見える化し、説得力を高める |
| 感謝を伝える | チームの空気を良くし、信頼が深まる |
| ゴリ押しも辞さない | 責任と決断力でチームを前に進める |
| 褒める文化 | 特に若手の成長を加速させる |
| 話が分かりやすい | 情報整理と伝達力の高さが信頼を生む |
最後に
「仕事がデキる人」は、スキルよりも“習慣”でつくられる。
あなたもまずは、「数字で語る」や「感謝を伝える」といった、今日からできる習慣を一つ始めてみてください。
積み重ねることで、気づけば“デキる人”と呼ばれるようになる日が来るはずです。
指示が曖昧なリーダーは、チームの力を引き出せない──明確な指示の重要性
■「もう少し早く」「できれば」…曖昧な指示がもたらす弊害
リーダーとしての役割には、メンバーへの明確な指示を出すことが不可欠です。
しかし「できれば…」「なるべく早く」といった曖昧な言い回しは、チームを停滞させます。
以下、2つの指示の例を比較してみましょう。
| はっきりした指示 | 曖昧な指示 |
|---|---|
| このデータを分析し、報告資料を金曜日の12時までに仕上げてください。途中、水曜日に進捗報告をお願いします。 | このデータを分析して報告資料を仕上げていただきたいです…なるべく早く対応してもらえると助かります。 |
どちらが成果に繋がりやすいかは、一目瞭然です。明確な指示があれば、メンバーも迷わず行動できるからです。
■ なぜ曖昧な指示になってしまうのか?
人にモノを頼むのが心地よくない
「指示」は「強要」に近く感じられ、人としてのやさしさが抑制してしまうことがあります。「怒られるかも」と気後れしている
指示を出すことで相手に嫌な思いをさせるかもしれないとためらいが生まれます。
ただし、指示は仕事であり、チームを成果へ導く上で必要不可欠な責任行為です。
■ 心理的に悩む若手リーダーへのアドバイス
私が若手リーダーを見かけると、次のように伝えます。
「優しさは大切。でも『指示を出す』のはリーダーの仕事。仕事だと割り切ろう」
こうした助言は、「嫌われたくない」「気を悪くさせたくない」と考える人に勇気を与えます。仕事と割り切り、明確に指示を出す習慣をつくることこそが、チームの出発点です。
■ 明確な指示がチームにもたらす効果
- 期待される成果が明確なため、行動の迷いが減る
- 進捗管理がしやすくなり、改善も迅速
- 指示を受ける側の心理的安心感が生まれ、モチベーション向上
■ まとめ:指示は“仕事”として割り切るべし
- リーダーは指示を出すことにためらってはいけない
- 曖昧な言葉は成果を削ぐだけ
- 「仕事だから」と割り切って、明確な指示を習慣化しよう
💡 最後にひとこと
「指示の明確さ」は、チームの推進力そのものです。
チームの成果を引き出すためにこそ、あなたが「はっきりとした指示を出す」ことが必要なのです。
「決めないリーダー」がチームを壊す──即断即決がもたらす圧倒的な成果
■ リーダーの仕事は「決める」こと
リーダーの最大の仕事は何か?
それは、「決めること」です。
どんなに優れたメンバーがそろっていても、リーダーが何も決めなければ、チームは一歩も前に進みません。

■ 決められないリーダーがチームを迷走させる
「○○さん、全然決めてくれないよね」
そんな声、あなたも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
あるいは、自分自身が“決めないリーダーの下で苦労した経験”があるかもしれません。
残念ながら、世の中には「決めないリーダー」が少なくありません。
では、なぜ彼らは決断できないのでしょうか?
■ 「決められないリーダー」が抱える3つの問題
私の経験上、決断できないリーダーには次の3つの共通点があります。
1. 情報が揃わないと動けない
「もう少し情報が揃ってから判断したい」
その気持ちは理解できますが、すべての情報が揃うタイミングなど来ません。
判断の遅れは、チーム全体の停滞を生みます。
2. 責任を取ることを恐れている
決断には責任が伴います。
だからこそ、「失敗したらどうしよう」と怖くなるのは当然です。
しかし、リーダーはその“怖さを引き受ける覚悟”を持つべき立場です。
3. 「自分が決めないとチームが止まる」と理解していない
意外と多いのがこのパターンです。
「誰かが動いてくれるだろう」と思っているうちは、リーダーとしての役割を果たしているとは言えません。
■ 決断のタイミングは「早ければ早いほど良い」
リーダーは、可能な限り早く決断するべきです。
なぜなら、早い決断ほど、チームの行動スピードが上がるからです。
ここで、私が大切にしている言葉を紹介します。
「時期尚早という人間は、100年経っても時期尚早という。
前例がないという人間は、200年経っても前例がないという」― 川淵三郎(Jリーグ初代チェアマン)
この言葉は、私が高校生の頃に出会い、リーダーとしての考え方に大きな影響を与えてくれました。
■ リーダーの即断即決がもたらすメリット
リーダーが早く決断することで得られるメリットは非常に大きいです。
- ✅ チームの意思統一が早くできる
- ✅ メンバーが迷わず動ける
- ✅ 早期にフィードバックを得られ、軌道修正もしやすい
- ✅ チャンスを逃さず、競争優位を築ける
逆に言えば、「決断しない」ことはチームにとっての損失です。
■ まとめ:リーダーは「決める」ことでリーダーになる
- リーダーが決めなければ、チームは動けない
- 「情報不足」「責任逃れ」「当事者意識の欠如」が“決められない”原因
- 決断は早いほど、チーム全体の成果を大きくする
- リーダーの即断即決が、チームを一歩先へと導く
💡 最後にひとこと
決めることで、チームは動き出す。
迷っている時間こそが最大のリスクです。
あなたがリーダーの立場にあるなら、「決断する覚悟」を持ちましょう。
それが、チームを勝たせる第一歩です。
なぜ「短めの期限」がチームを救うのか?──学生症候群を回避せよ
■ その“余裕のある期限設定”が、生産性を下げている
「これ、月末までにやっておいて」
そう言われて渡された仕事。実際に着手するのはいつでしょうか?
ほとんどの場合、月末ギリギリになってからようやく動き出すのではないでしょうか。
実はこれ、「学生症候群(Student Syndrome)」と呼ばれる現象です。
小学生の頃、夏休みの宿題を8月31日に慌ててやった、あの感覚です。
■ 短めの期限設定が、実は最も効率的
たとえば、2〜3日で終わるタスクに対して「月末まで」という長めの期限を設けると、その長さに甘えて着手が遅れるのが人間の性。
「どうせ3日で終わるなら、いつやっても同じじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、それは大きな間違いです。
■ 着手が遅れることで生まれる“ムダ”
期限が遠いと、仕事に手をつけるまでの“放置期間”が長くなります。この期間、実は大きなコストが発生しています。
- 頭の片隅にタスクが残り、集中力が削がれる
- 他の業務が立て込んだときに「月末までの仕事があって...」と断る理由にされる
- 並行タスクが増え、チーム全体のパフォーマンスが落ちる
つまり、「まだ時間があるから」は非効率の温床。
タスクは、終わるまでずっと心理的コストを払い続けるのです。
■ 期限は「最短」で設定せよ
では、どうすべきか?
答えはシンプルです。
その仕事に必要な最短期間で、期限を設定すること。
3日で終わるなら、期限は3日後。
「月末までに」ではなく、「今週水曜までに」。
これにより、放置期間がなくなり、集中してタスクに取り組むことができるようになります。
■ 期限を守らせる3つのテクニック
最短期限で設定しても、守られなければ意味がないですよね。
そこで、チームマネジメントとして押さえておくべき「期限を守らせる3つのテクニック」をご紹介します。
① 期限前に進捗報告を義務づける
期限の1〜2日前に進捗報告をさせるようにしましょう。
- メンバーは、報告がある前提で事前に作業を進めるようになる
- 進んでいない場合も、早めに気づいて対策を講じられる
報告は単なる報告ではなく、行動を促すトリガーになるのです。
② 遅れると分かった時点での“即報告”をルール化
よくあるのが、「期限を過ぎた後」に「実は間に合いませんでした」と報告が来るケース。
これを防ぐには、“遅れそうだと分かった時点で即報告”をルール化しましょう。
このルールにより、メンバーには次のような心理が働きます。
- 早めの報告が面倒 → だから何とか間に合わせようと頑張る
ちょっとしたルールですが、期限遵守の意識を高める効果は絶大です。
③ 遅延したら「必ず理由を問う」
期限に遅れたタスクについては、毎回必ず理由を確認してください。
これを怠ると、次のような空気が生まれてしまいます。
- 「遅れても怒られないし、まぁいっか」
遅れを放置しないことで、“期限は守るもの”というカルチャーが育ちます。
■ 人はなぜ期限を守るのか?
ビジネスパーソンが期限を守る理由は、たったの2つです。
- プロとしての責任感(モチベーション型)
- 怒られたくないから(リスク回避型)
そして実際は、9割以上の人が後者で動いています。
私もそうですし、きっと多くの人が思い当たるはずです。
だからこそ、期限を破ったときには必ず指摘することが重要です。
そうしないと、「守らなくてもいい」という誤解が広がってしまいます。
■ まとめ:期限は短く、守らせる仕組みを作る
仕事を効率よく回すためのポイントは、次の3つです。
- ✅ 期限は「最短」で設定する
- ✅ 放置期間を減らし、タスクの並行数を抑える
- ✅ 期限を守らせるためのルールを明確にする
「余裕を持たせる」=「甘えを許す」になっていませんか?
短く区切り、確実に終わらせる。
それが、チーム全体のスピードと品質を引き上げる最善策です。
💡最後にひとこと
期限が短いからこそ、人は動く。
仕事が前に進まないと感じている方は、まず「期限の設定方法」を見直してみてはいかがでしょうか?
たとえ小さいと思える仕事でも大いなる責任をもって仕事をしよう!
若手のうちは、単純で簡単な業務や、部分的な小さな仕事を担当することが一般的です。 しかし、これらの仕事がどんなに些細であっても、それには大きな責任が伴っています。 自分の仕事に責任を持つことは、キャリアの早い段階から重要なスキルを養うことになります。
自分が任されている仕事の結果を説明できるか
「責任を持つ」とは、簡単にいえば、自分の仕事の結果を他人に説明できる、ということです。これは、お客様や上司、他の部署、ビジネスの会議などでの説明を指します。
たとえば、お客様との会議で自分が担当した部分を他人に説明することが求められる場面もあります。
このような時に、「指示されたことをやっただけです」というスタンスでは通用しません。
説明しなくてはいけないとなれば、なぜその方法を選んだのか、どのように判断したのか、どれくらいのバックデータを調査したのかなど、根拠を説明できるようにしておかなければなりません。
このようなアプローチは、単に仕事を完了するだけでなく、自分の行動に裏打ちされた意思や理由を示すことになります。
自分の仕事は、社内の誰よりも詳しくあれ
また、説明するということは質問が発生する可能性があります。質問に答えることは、さらに難易度が高い仕事です。
どのような質問が来るかわからないため、事前に考えを整理し、データを調べておくことが重要です。逃げずに質問に答える姿勢は、自らを成長させる大きなチャンスとなります。
仕事を任されているからこそ、その仕事において自分以外にできる人がいないという意味を理解しましょう。
どんなに小さな仕事でも、その仕事は重要であり、大きな責任をもって取り組むべきです。そして、その領域での専門知識を深め、問われたときには堂々と説明できるように努めましょう。 相手が先輩であっても、社長であっても、自分の仕事に対して責任を持つ姿勢が、あなたのキャリアにとって大きなアドバンテージとなります。
自分の値段を意識して仕事をしよう
突然ですが、みなさんは「自分の値段」を知っていますか? 即答できなくても大丈夫です。まずはじっくり考えてみましょう。
「自分の値段」を割り出す方法
① 時間・人月単価で値段がある場合
時間単価、人月単価で仕事をしているなら、その金額が自分自身が商品としての値段です。例えば、弁護士は時間単位で相談料が決まっているので、「時間単価=自分の値段(時間あたり)」です。システム開発の世界では、1カ月単価で料金を支払うことがよくあります。
② 給与で値段を考える場合
お客様と直接接点がなく、上記のようなコスト設定がない場合は、会社からもらう給料で考えましょう。このとき、自分が受け取っている手取り給与額だけで考えるのは十分ではありません。 会社は、社員に支払っている給料の他に、健康保険料や厚生年金、雇用保険料、福利厚生費などを負担しています。さらに、通勤費、やパソコン、携帯、オフィスの賃借費、光熱費なども負担しています。これらを全部ひっくるめた費用を雇用コストといい、それがあなたの会社員としての値段になります。 一般的に雇用コストは、自分の額面給与額の1.3~1.5倍と見ておけばいいでしょう。つまり、1.5倍だとするとあなたが賞与を含めた額面年収400万円だとすれば、会社から見たあなたの値段は600万円です。
これらを考慮すれば、「自分の値段」が算出できます。 1カ月で100万円の単価とすると、1日では約5万円です(100万円÷20日=5万円)。これはお客様があなたに支払う金額です。 1カ月の雇用コストが50万円とすると、会社は毎日2.5万円の雇用コストを負担しています(50万円÷20日=2.5万円)。
自分の値段にパフォーマンスは見合っているか
さて、ここからが本題です。 どちらのケースでも構いません。あなたが1日の仕事を終えて、さあ帰ろうかな、と思っているとき、お客様に 「今日一日仕事をしたので5万円ください!」 または、会社の部長に、 「今日一日、2.5万円分の仕事をしました!」 と、胸を張って言えるでしょうか。 あるいは、あなたが雇用主の立場だったとしたら、あなた自身に喜んでお金を払えるでしょうか。 お客様やあなたの会社の経営者は、あなたの仕事のパフォーマンスを、あなたに支払っているコストと見比べて評価しています。
自分自身の値段と、自分の仕事のパフォーマンスは見合っているのか。毎日毎日、自問自答してください。 それが自分自身を磨き続けるための第一歩となります。
【Chapter 1】なぜ、その資料は 伝わらないのか ①~資料はビジネスの成果を左右するツール

そもそも資料とは何か?
ほとんどのビジネスパーソンは、資料というものにほぼ必ず接するでしょう。自分で資料を作って説明することもありますし、誰かが作った資料を読んだり、説明を受けたりすることもあります。
そして、資料というものはビジネスシーンにおいて、かなり大きな役割をしめているものです。
本書はそういった資料をどのように作成していくか、といった資料作成の基本について書いています。 これからその資料作成のテクニックを解説していきますが、その前にまず、「資料」とは何か?というところをきちんと整理しておこうと思います。
「資料」というと、パワーポイントで作った提案書や説明資料、というイメージが湧いてくる人が多いと思います。パワーポイントでなくても、WordやExcelなどで作った文書も資料と呼ばれます。
さて、「資料」とは何でしょう?
まずは、「資料」という言葉の定義を確認してみましょう。
資料とは、辞書などによると、
- それを使って何かをするための材料
- あることをするうえで基となる材料
- 特に、研究や判断の基礎となる材料やデータ
と説明されています。
ここで目にとまるのは「材料」という言葉です。資料とは材料なのです。材料というのは、それを使うことで何か形を変えて別のものになるための元となるものです。つまり、資料とは仕事をするなかでの材料ということで、仕事で何かを考えたり、判断をしたりするための材料なのである、ということです。
資料はビジネスシーンの様々な場面でとても重要な役割を担っています。報告する、提案する、交渉する、などさまざまな場面で資料が使われています。それらのシーンでは、ビジネス上の何かの判断の材料として資料が使われているということが言えるでしょう。
そしてその材料、つまり資料ひとつでビジネスの結果が大きく変わることもあるほどです。
たった14ページで30億ドルを調達したプレゼン資料
アメリカでシェアリングエコノミーを展開するAirbnb(エアビーアンドビー)という会社が、創業初期に30億ドルの資金を調達した、伝説のプレゼン資料があります。その資料はたった14ページ、それぞれのページ構成もとてもシンプルです。しかし、重要なポイントがしっかり押さえられているのです。
ネットで公開されているので、「Airbnb 事業計画書」のキーワードで検索してみてください。当時のプレゼン資料を見ることができます。
もちろん、資料が綺麗にできているだけではこのような成果は得られません。魅力的なビジネスプランがあり、投資家を引き付けるようなプレゼンシーンもあったのでしょう。
逆説的ですが、いくらいいビジネスプランでも資料がイマイチだったらその良さを伝えることもできず、投資を得られることもないでしょう。
駅弁や空弁を買うときのことをちょっとイメージしてみてください。
並んでいるお弁当を見て、パッケージやお弁当の説明書きを見てどのお弁当を買うかを判断していると思います。そのパッケージや説明書きが「資料」なのです。美味しそうだと思われれば買ってもらえますし、いくらお弁当が美味しくても、パッケージや説明書きが美味しそうでなければ買わないでしょう。
資料の役割はアクションにつなげること
Airbnbの事例は、30億ドルの資金調達という、ほとんどのビジネスパーソンが経験しない非常に壮大なケースです。
しかし、大きくても小さくても、資料の役割はビジネスでの次のアクションにつなげることです。その判断ができるような材料を提供するのです。
「資料」もコミュニケーションツールですから、その役割は相手にアクションを求めることです。
報告を受けて理解する、判断し、指示をする。提案を受けて契約に進めていく。このようなアクションにつながらない資料は結果につながらない資料といえます。
資料とは、仕事で成果を出すための重要なコミュニケーションツールなのです。
資料作成はビジネスパーソンの必須スキル
このように、資料というものはビジネスシーンでとても重要な役割を担っています。前述しましたが、資料ひとつでビジネスの成果が大きく変わることがたくさんあります。
であるならば、ビジネスパーソンとして資料作成のスキルを身に付け、良い資料を作るようになることが大切です。
ただ、ここで課題があります。
資料作成のスキルについて体系立って学ぶ機会が少ない、ということです。会社の研修メニューに必須として資料作成が組み込まれている会社はそれほど多くありません。
そうすると、過去の資料を参考にして見様見真似で資料を作ったり、先輩の資料を真似したりしながら作ることになります。それらの資料が素晴らしい資料であればいい資料を作ることができるかもしれませんが、そうでなければ歴代の資料作成の悪いDNAを引き継いでしまうこととなります。
そして、そのような資料をお客様に提示してもお客様は「資料」について指摘したりアドバイスをしてくれたりすることはありません。どんな悪い資料でも受け取って話を聞いてくれるでしょう。そうすると、自分の資料は問題ないのだ、という誤った自己認識を持ってしまいます。
これから、このブログでは連載として、これまで我流で資料作成をしてきたという人や、資料作成を学びたくても社内ではきちんと学べる環境がない、という人に資料作成の基本を解説しています。
「頑張る」ことは、アピールするポイントではない
「一生懸命頑張ります!」「できるだけいい成果が出るように全力で頑張ります!」というような「頑張ります宣言」。
あなたも、聞いたことがあるのではないでしょうか。
一見、やる気を持って真剣に取り組みます、と言っているように見えますが、実は「頑張る」ということはアピールするポイントではありません。仕事で頑張ることは当たり前のことで、目的ではないからです。極端なことを言ってしまえば、頑張らなくても結果が出るならばOKです。逆に、いくら頑張っても結果が出なければ意味はありません。
残念なことに、役員レベルでも「私も一生懸命頑張っています。みなさんも一緒に頑張りましょう!」という掛け声を発する人もいます。しかし、実際にはポジションが上がれば上がるほど、成果のみが評価されるシビアな立場になるのです。
「頑張った」ことで失敗が許されることはない
頑張ることを否定しているわけではありません。頑張ることは最低限必要で、たとえ結果が出なかったとしても、頑張ったことは自分の成長につながります。また、その姿は誰かが見てくれているでしょう。あなたが将来、リーダーになったときには、メンバーが頑張っている姿勢は、きちんと認めて評価してあげられるリーダーに なってください。
では、「一生懸命頑張ります」の何が問題なのかというと、自分の仕事の結果に保険をかけている点です。すなわち、「一生懸命やりましたが、結果が伴いませんでした」という発言につながっているのです。これは、一生懸命やったことを免罪符にしているのと一緒です。
繰り返しますが、ビジネスは結果です。一生懸命やったか、頑張ったかどうかは、結果とは関係ありません。
デキる人たちは頑張りを表に出さない
とはいっても、結果を出す人はみな、きちんと頑張っています。
誰しも、頑張らずに難しい仕事で成果を出していくことなどできません。
しかし、すごくデキる人たちはその頑張りを決して表には出しません。どんなに厳しい局面であってもひょうひょうと仕事をこなし、余裕があるようにさえ見せます。でも実際は、人知れず努力をして頑張っているのです。これは、私が多くのデキる人たちの「表」と「裏」を見てきていえることです。
仕事で頑張ることは、誰もが当たり前にやっていることです。ですからそこをアピールするのではなく、成果を出してその結果をアピールするようにしましょう。

「入社1年目のビジネススキル大全」から抜粋しました。
全10章にわたって、どんな業界・業種でも必要な、役に立つビジネススキルを解説しています。
入社1年目というタイトルをつけていますが、私自身が振り返って、入社1年目から知っておきたかったというスキルを凝縮しています。
若手・中堅の方にも参考になるコンテンツがあると思います。
ぜひご覧いただければと思います。

![イシューからはじめよ[改訂版]――知的生産の「シンプルな本質」 イシューからはじめよ[改訂版]――知的生産の「シンプルな本質」](https://m.media-amazon.com/images/I/41Kwlpco12L._SL500_.jpg)















