自分の値段を意識して仕事をしよう

突然ですが、みなさんは「自分の値段」を知っていますか? 即答できなくても大丈夫です。まずはじっくり考えてみましょう。

「自分の値段」を割り出す方法

①  時間・人月単価で値段がある場合

時間単価、人月単価で仕事をしているなら、その金額が自分自身が商品としての値段です。例えば、弁護士は時間単位で相談料が決まっているので、「時間単価=自分の値段(時間あたり)」です。システム開発の世界では、1カ月単価で料金を支払うことがよくあります。

② 給与で値段を考える場合

お客様と直接接点がなく、上記のようなコスト設定がない場合は、会社からもらう給料で考えましょう。このとき、自分が受け取っている手取り給与額だけで考えるのは十分ではありません。 会社は、社員に支払っている給料の他に、健康保険料や厚生年金、雇用保険料、福利厚生費などを負担しています。さらに、通勤費、やパソコン、携帯、オフィスの賃借費、光熱費なども負担しています。これらを全部ひっくるめた費用を雇用コストといい、それがあなたの会社員としての値段になります。 一般的に雇用コストは、自分の額面給与額の1.3~1.5倍と見ておけばいいでしょう。つまり、1.5倍だとするとあなたが賞与を含めた額面年収400万円だとすれば、会社から見たあなたの値段は600万円です。

これらを考慮すれば、「自分の値段」が算出できます。 1カ月で100万円の単価とすると、1日では約5万円です(100万円÷20日=5万円)。これはお客様があなたに支払う金額です。 1カ月の雇用コストが50万円とすると、会社は毎日2.5万円の雇用コストを負担しています(50万円÷20日=2.5万円)。

自分の値段にパフォーマンスは見合っているか

さて、ここからが本題です。 どちらのケースでも構いません。あなたが1日の仕事を終えて、さあ帰ろうかな、と思っているとき、お客様に 「今日一日仕事をしたので5万円ください!」 または、会社の部長に、 「今日一日、2.5万円分の仕事をしました!」 と、胸を張って言えるでしょうか。 あるいは、あなたが雇用主の立場だったとしたら、あなた自身に喜んでお金を払えるでしょうか。 お客様やあなたの会社の経営者は、あなたの仕事のパフォーマンスを、あなたに支払っているコストと見比べて評価しています。

自分自身の値段と、自分の仕事のパフォーマンスは見合っているのか。毎日毎日、自問自答してください。 それが自分自身を磨き続けるための第一歩となります。