ビジネスに必要な3つの眼 @視野の巻 ~視点・視野・視座
さて、今回は視点・視野・視座の『視野』の巻です。
視野って、わりとイメージしやすいと思います。
どの範囲でものを見るか、ということです。
どこにフォーカスを当てるか、と言い換えてもいいです。
サッカーでは、視野が広い選手は高い評価を受けます。
中田英寿、中村俊輔、遠藤保仁という日本歴代の司令塔は、みな広い視野を持っていました。 世界のサッカー界の司令塔レジェンドたちも例外なく視野が広かったです。
ビジネスの世界でも優秀な人は視野が広いです。
技術を突き詰めているスペシャリスト系の人は、そうでない場合もありますが、リーダー、組織を率いる人は特に視野が広くないといけません。
視野が狭いと狭いなりのマネジメントしかできません。
些末な問題なのか、全体の大きな問題なのか
視野は、
木を見て、森を見ず
という言葉で表現されたりします。
このように言われるときは大抵、前向きな評価ではありませんね。
些末な問題に力を注ぎすぎ、もっと取り組むべき大きな問題に気づいていない、ということはよくあると思います。
『よくある』という表現をしましたが、実は、そういうことをしてしまう人は、常にそういう感じだと思います。
その人の行動様式・思考様式なのです。
視野が狭いと些末な目先の対応にばかり時間を費やして、 本来手がけないといけない大きなものがおろそかになり、結果として成果が出ないということになります。
自分が(些末な問題にとらわれて)いかに忙しくて大変であるかをどれだけアピールしても、まわりから見ると空回りしているだけで、評価はもちろん、同情すらされません。
大きな成果をあげるためには、その行動様式・思考様式から脱却しなければいけません。
ビジネスで視野を広くするコツ
視野が狭くなりがちで、
- 視野を広くしろと言われてもどうしたらいいかわからない
- なかなか視野を広くできない という悩みを持っている人へのコツです。
まず、
『その事象の全体は何なのか?』
という質問を自分自身に投げかけてみましょう。
「全体は何か?」という問いに対する答えはさまざまです。
たとえば、ある問題は、全体像を次のように広げられます。
- 個人の問題
- チームの問題
- 会社の問題
- 国の問題
- 世界の問題
広げればキリがありません。
見方、見る範囲によってどれも全体となりうるのです。
見ている範囲で全体が変わります。
この見ている範囲がつまり視野なのです。
つまり、
『全体は何か?』
という投げかけは視野を変えるのです。
現実の事象で視点を変えてみる
前回の視点の記事と同様に、
『台風で飛行機で欠航となる』
というこの時期にありがちな事象について、視野をいろいろ変えてみましょう。
羽田発・沖縄行きの飛行機としてみます。
- 今日、欠航したのは1年のうちのたかだか1日。たいした問題ではない。
日本の空港で欠航したのは羽田発着の沖縄便だけ。大きな問題ではない。
今日どうして沖縄に行かなければならなかった人にとっては唯一の日。大きな問題。
- 夏休みで沖縄に行こうとしていた人にとっては、1年の中の唯一の夏休み。非常に残念。
このように視野はさまざまです。
どこにフォーカスを当てるか、なのです。
ビジネスでも視野を変えると、同じ事象でも違った捉え方をすることができます。
時間的な範囲も視野です
空間だけでなく、時間軸も視野のうちのひとつです。
今の自分の仕事、どれくらい先まで考えていますか?
- 3年先
- 1年先
- 半年先
- 3ヶ月先
- 1週間先
- 3日先
- 明日
遠い先のことばかり考えていてもダメですし、目先のことばかり考えていてもダメです。
遠い先のことはぼやっと妄想レベルに近くなり、目先のことはより具体的です。
遠い先のことは、刻々と変わる現状に合わせて修正していきます。
逆に、目先のことは先の目標に合わせて軌道修正します。
近く・遠くから、両方向から調整するのです。
先の目標がないと目先の判断が場当たり的になってしまうし、現状に合わせて先を調整しないと、まさに絵に描いたモチになってしまいます。
先日、とある問題に絡んだ、
『オンチが美空ひばりになりたい』と言っているのと一緒
というコメントを読みました。
なるほど、と思いました。 自分の現状と先の未来のギャップが大きくならないように、常に両報告から調整していきましょう。
もう一度、画像を見てみましょう。
あなたが自分の仕事でみているそれ、それは全体のどの部分ですか?
この画像のように、フォーカスが当たっていないところにもいろいろなものが存在しているのです。
視点・視野・視座関連の記事
ビジネスに必要な3つ眼について、何回かに分けて記事を書きますので、こちらにリンクを貼っていきます。
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