考える枠を決めれば、「あとはやるだけ」!

『2軸思考』という本を出版しましたが、今回はそれに絡んだネタを。

2本の線でその状況に応じたフレームワークを作った簡単な経験を紹介します。

ひとつめは、若い頃に受けたプロジェクト・マネジメントの研修です。その研修で課題が出ました。

「プロジェクト・マネージャーに必要なスキルを10分で洗い出してください」

というものでした。

そして、私はそれが始まってからしばらくの間考え込んでいました。
前半の5分くらい手をまったく動かさずに考えていました。

その様子に気づいた研修のアシスタントから、

「そんなに考えこまなくていいので、思いついたものを書き出していいですよ」

と言われましたが、私はそのあとも手を動かさずに考えていました。

10分後、その研修の講師が言った言葉が印象的で、今でも覚えています。  

「最初からまったく手を動かさずにずっと考えている人がいました。どうするのかな?と思ってずっと見ていたら、線を2本引き始めたのです。どのように整理したか、みなさんにシェアしていただけますか。」

といって、私を指名しました。   私が前半の5分で何をしていたかというと、フレームワークを考えていたのです。

プロジェクト・マネージャーに必要な要素を洗い出すためのフレームワークです。 このときは、プロジェクト・マネージャーとして重要な要素を、人間力とマネジメント、そしてそれらがお客様(外部)とチームメンバー(内部)に影響するとして、このような2軸で4象限を作りました。

f:id:vekitomo-0:20180201170107j:plain

この4象限の枠が決まれば、自分がプロジェクト・マネージャーとして感じていること、考えていることをこの4象限の中に落とし込んでいくだけです。

もうひとつの経験は、ちょっと前に受けた研修での出来事です。

その研修は、厳しい状況のプロジェクトをどうマネージするか、というケーススタディ中心の研修でした。プロジェクトが置かれた難しい状況がプリントで配布され、研修チームで検討し、解決していくというものです。

そのワークショップの中のある課題で、私が、課題を整理し、検討するフレームワークを作ったときの同じチームのメンバーのコメントが印象的でした。

「フレームワークが決まったから、あとはやるだけだね」

このコメントには、はっとしました。

フレームワークさえ決まれば、あとはその枠に従ってやるだけ。そうです。フレームワークはそのためにあるのです。

f:id:vekitomo-0:20180201170703j:plain

無尽蔵に考えればいくらでも考えられます
ですが、時間に限りのあるビジネスの世界では、優先度をつけて考えるべきものを取捨した方がいいです。

その取捨したもので2軸でフレームワークを作れば、あとはその枠に沿って考えればいいだけです。

まずは「枠を作ること」。

本当におすすめです。

ぜひお試しください。

複雑な問題が一瞬でシンプルになる 2軸思考

複雑な問題が一瞬でシンプルになる 2軸思考

いろいろ書評いただいています

vekitomo-0.hatenablog.jp

vekitomo-0.hatenablog.jp