複雑な仕事はマトリクスで分割して単純化しよう 〜複雑なまま取り掛かるからうまくいかない

複雑な仕事というのは単純化と分割ができていないということだと思います。 複雑なように見えますが、実は、整理ができていないだけ、ということばかりです。

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ダ・ヴィンチは

シンプルさは究極の洗練である

といい、デカルトは、

難問は分割せよ

と言いました。

さて、まずは次の絵を見てください。いろいろなキャラが転がっていますね。そして、いろんな色をしています。 ごちゃごちゃしていて、よくわからない状態です。

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では、これを少し整理してみましょう。キャラと色でまとめてみたのが次の図です。

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どうでしょう。少しはわかりやすくなりましたね。ですが、ほんのちょっとです。まだ雑多感は残っています。

マトリクスで整理する

次にこれを表形式のマトリクスで整理してみます。

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ここまでくると、整理された感が出てくると思います。 タテ軸にキャラを取って、ヨコ軸に色をとります。これでキャラ☓色の構造が見えてきたと思います。

もう一段階整理を進めてみましょう。それぞれの数を数字で表示します。

下の図となりました。これは完全にマトリクスタイプで整理されて、情報も定量的に表すことができています。

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シンプルでかつ、タテ・ヨコが要素に分解されています。

おさらいとして、4つの図を並べてみましょう。 どうですか?
どれが分かりやすいかは一目瞭然だと思います。

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マトリクスで整理することのメリット

まず、全体像が把握しやすいと思います。キャラがいくつあって、色のバリエーションがいくつあるか、そして、それぞれいくつずつあるのか。 キャラごとの総数、色ごとの総数、全体の総数もすぐにわかります。

そして、この後にアクションを検討するとしても、すべてに対して検討する必要はなく、データを見ながら選択と集中をすることができます。

たとえば、紫と茶色について深掘りする、といった具合です。

このように的を絞ることができるのは、整理した結果、複雑と思われた事象の構造がクリアになったからです。

一番最初の雑多な状態では、的を絞ることができません。仮に、的を絞ったとしても、それはヤマカンであり、最適なものではありません。

人に説明もしやすい

どの図が説明しやすいでしょうか?これも最後のマトリクスですね。 どこからどう説明するかは、目的に応じますが、このようにマトリクスで整理されていると、どの角度からでも説明ができます。

また、表になっているため、細かく説明しなくても、表を見せるだけで理解してもらうことができます。

複雑なことほど最初に整理をしよう

複雑な仕事は複雑に見えているだけです。雑多のものを単純化して、要素に分割していけば、簡単なものの集合体に整理することができます。

そして、それらの簡単なものごとに取り扱っていけばいいのです。

単純化、分割をするアプローチはいくつもありますが、とりあえず、マトリクスで整理すればほとんどの事象を整理することができます。

使い慣れてくると、驚くほど効果が得られることを実感すると思います。

参考図書

ロジカルシンキングを理解すれば、マトリクス整理をより使いこなすことができます。 ということで、私が読んだロジカルシンキング系のおすすめの本を紹介しておきます。

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