ブレインストーミング(ブレスト)が残念な結果に終わる5つのパターン
みんなで集まってブレストしたけどいいアイディアが出なかった、というようにブレストが失敗した経験を持っている人は多いと思います。
なぜでしょう。
前回はブレストの基本のお作法についてアップしましたが、今回は、ブレストが失敗に陥るやってしまいがちな5つの失敗パターンについて紹介します。
当たり前なのですが、基本的お作法の裏を返したものもあります。
パターン① アイディアを否定してしまう
ブレストにおいて最も大切なことは、否定しないことです。
この、基本的でかつ重要なルールを知らない人たちが集まったブレストでは、とかく、出てくるアイディアに対していちいち評価してしまいがちです。
「それは前にやってみたけどダメだった」「それはできない」「それをやるのにいくら金がかかると思ってるんだ」などなど。
アイディアをいちいち取捨してしまうのです。。ブレストの目的はアイディアを出すことです。
アイディアの評価、取捨はあとでやりましょう。
いろんなアイディアが出てくることで、参加者のインスピレーションを刺激して斬新なアイディアが出てくるのです。
思いついたことがポンポン出てくる場を作りましょう。
絶対に否定をしてはいけません。必ず失敗します。
パターン② 参加者のスキル・考えが偏っている
自分が集めやすい人を中心に集めてしまうと、このパターンに陥ってしまいます。
集めやすいということは、普段から話しやすく気の合う人が多いのです。
そうすると集まった参加者は、わりと考えが近かったり、持っているスキルも同じようなものだったりします。
そのようなメンバーでブレストを行うと、出てくるアイディアが偏ってしまいがちになります。
それを避けるためにも、事前のメンバー選定はブレスト成功のための重要な要素のひとつとなる。
パターン③ 座談会になってしまう
ブレストは自由に発言する場である、という解釈が行き過ぎると、フランクな雰囲気が強すぎてかなりゆる~い場となってしまいます。
そのような雰囲気になってしまうと、たいがい陥るのは次のようなパターンです。
- ただのグチの言い合い
- 過去の失敗の振り返り
- アイディアは出るものの、他人に責任を押し付けるアイディア
そして、時間がきたので解散、となってしまいます。
まさに座談会です。
ファシリテーターは、ただの座談会にならないように場の雰囲気をコントロールしてください。
座談会となってしまった場合は、ファシリテーターに責任があります。
パターン④ 会議になってしまう
始めたはいいが、全員が席について発言も堅苦しい。単なる普通の会議になってしまう。そんなブレストも実は多いのです。
原因はいくつかあります。
- ファシリテーターが責務を果たしていない
- 席の配置が良くない
- そもそもブレストの目的が伝わってないために、雑兵しか集まらなかった
などです。
また、若手と役職者が同席した場合もブレストが単なる会議へと陥りやすくなります。
若手は上位者がいることで、発言をすることにためらいがちになりますし、役職者は若手の斬新なアイディアに対してネガティブになりやすいからです。
ブレストを始めて雰囲気が会議的になってるな、と感じたら一旦やめましょう。そのまま続けても成果はでません。
一回仕切りなおした方がいいです。
パターン⑤ ホワイトボードを使わない
ブレストでは出てきたアイディアをホワイトボードなどに書いていくことが大切です。
ときどき、みんながイスに腰掛けてしゃべるだけしゃべるブレストをみます。
そんなブレストは大体、空中戦に陥いってしまいます。
残念ながらこれも座談会です。
アイディアをホワイトボードに書くことで、みんなが視覚的に理解します。そして、頭を刺激するのです。
また、多くのアイディアが出てくるので書き留めておかないと終わって解散した瞬間にほとんどのアイディアは消え去ってしまいます。 あとで思い出せる量ではないので必ず記録にのこしましょう。
まとめ
今回は、よく陥りがちなブレストの失敗パターン5つです。
少なくともこれを意識するだけで、失敗に陥ることはないと思います。
- パターン① アイディアを否定してしまう
- パターン② 参加者のスキル・考えが偏っている
- パターン③ 座談会になってしまう
- パターン④ 会議になってしまう
- パターン⑤ ホワイトボードを使わない