ロジカル・シンキングで最も重要な2つのフレームワーク
ロジカル・シンキングとは
ロジカル・シンキングとは、日本語では「論理的」思考が当てはまります。
論理的に考えるということですが、ただ単に論理的に考えるのではなく、フレームワークを使って考える、というのがロジカル・シンキングです。
フレームワークとは何か?
フレームワークとは枠組み、型です。思考プロセスを型にはめて考えてみましょう、ということです。
野球であれば
基本的なグリップの握りや
ボールをキャッチするときの基本動作
ゲッツーを取るための基本の動き
これらは型です。つまり、フレームワークなのです。
野球であれば、その基本の型を繰り返し練習することで身につけます。そして、その基礎が身についた上で、試合での臨機応変な対応が可能となるのです。
ビジネスでも同じです。
ロジカル・シンキングの基本の型(フレームワーク)を学び、練習して身に付けることが大切です。 ですが、ロジカル・シンキングの本を開いてみるとフレームワークがたくさん載っていて、全部覚えようとして挫折してしまう人も多いと思います。
フレームワークの海に溺れる前に、ちょっと待ってください。
まずは、ふたつだけ。ふたつだけのフレームワークを覚えて使えるようになればいいです。それに集中してください。
そのふたつとは、
MECE
ピラミッド構造
です。
MECE ~ モレなく、ダブリなく
MECEは、ミーシー、ミッシーと呼ばれます。わたしはミーシー派です。スペルからして「ッ」が見当たらないのでミッシーには違和感があります。
それはさておき、MECEは、
Mutually Exclusive – ダブリなく
Collectively Exhaustive – モレなく
の略です。
ですが、MECEを日本語で説明するときは、「モレなく、ダブリなく」の順番になります。しゃべりやすいリズムの問題でしょう。
それもさておき、MECEはビジネスにおいては最も大事なフレームワークだと考えています。
極端な話、わたしはこれができていない人のアウトプットは信じていません。
ダブリがないことより、モレがないことの方が大事
「すいません、考慮がモレていました。」
という言葉が癖になっている人がいます。
MECEができていないのです。
MEとCE、どちらも大切ですが、どちらかと言われれば、
MEの方が100倍大切です。
少々ダブっていてもいいですが、モレは少々でも許されません。 ちょっとのモレはちょっと影響とは限りません。甚大な場合があります。
MECEを実践するコツは、また別の記事で紹介したいと思います。
ピラミッド構造
複雑で雑然としているものは、そのまま取り扱うのではなく、グルーピングと階層化のプロセスで整理することが必要です。
その整理の結果はピラミッド構造になります。
最上位が、もっとも概念的・抽象的なものであり、最下層がもっとも具体的なものになります。
いま、問題になっている事象がピラミッド構造のどの階層に当てはまるのか、それを認識することがとても大切です。
部長クラスの人が、些末な最下層の問題に時間を費やしてはいけませんし、逆に、会社組織の最下層にいる人達が、部門レベルの問題解決ばかりに気を取られてはいけません。
問題をピラミッドの階層構造化し整理するということは、誰がどの問題を解決するか、という組織のピラミッド構造とマッピングすることもできます。
そして、このピラミッド構造で整理する際にはMECEを絡める必要があります。端的にいうと、どの階層においてもMECEでなければなりません。
これについても、別の記事でコツを紹介したいと思います。
ロジカル・シンキングのその他のフレームワーク
ロジカル・シンキングには、この他にもたくさんのフレームワークがあります。
例えば、これらです。
PDCA
FAW
Why? Why? Why?
空・雨・傘
AIDMA
例をあげれば、キリがなくあげることができます。
ですが、あなたがコンサルでない限り、そんなにもフレームワークを使いこなせる必要はありません。
ロジカル・シンキングの本を読むと、たくさんのフレームワークが書いてあり、それをすべて身に付けるのが難しいと思って、ロジカル・シンキングの入り口で断念してしまいがちです。
違うのです。
ロジカル・シンキングは、MECEとピラミッド構造だけをまずは身につけてください。
このふたつだけでも実践できれば、2段階は仕事のレベルがあがります。間違いありません。
まとめ
- ロジカル・シンキングの2つの軸は、MECEとピラミッド構造である
- MECEは、モレなく・ダブりなく。どちらかというと、モレがない方が大切である
- ピラミッド構造は、複雑な問題を取り扱える状況に整理するために必要である
- その他のフレームワークは、まずは無視をすること