段取り八分、作業二分 ~人と差をつけるのは段取りだ

段取りをしないまま仕事に取り掛かってはいけません。

第16代アメリカ大統領であったエイブラハム・リンカーンは「6時間で木を切れ、といわれたら最初の4時間は斧を砥ぐ」といったそうです。この言葉が示唆しているように、仕事を速く終わらせるためには、段取りをきちんとしておくことが重要なのです。

段取りをせずに仕事に取り掛かっているのを見ると私は、「投げられてたポップコーンを食べるハト」、「猫じゃらしに飛びつく猫」と言って指摘します。

すぐに仕事に着手するのが速いと思ってしまいがちですが、段取りをせずに仕事を始めてしまうとかえって遅くなってしまうことの方が多いのです。

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また、段取りと計画は何が違うのですか?と聞かれることがありますが、違うものです。

1000枚のはがきに切手を貼るという作業を例に挙げます。計画とは、切手を1枚貼るのに10秒かかると作業時間の見積りをして、1分で6枚、1時間で360枚、3時間で1080枚、休憩時間を考慮して、1000枚を4時間で行う、と考えることです。リンカーンの例で、「6時間で木を切る」という部分が計画に当たります。

段取りとは、この計画の作業に着手する前に、どうやったら効率的でムダなく、短時間でできるかを考えることです。冒頭の例の「最初の4時間で斧を研ぐ」という部分が段取りに当たります。

実際に、段取りをするときは6つのステップで行います。

■段取りの6ステップ

【STEP1】仕事のゴールを決める その仕事の目的とどのレベルで完了させるか、これから取り掛かる仕事のゴールを設定します。

【STEP2】仕事のゴールまでを作業に分解する 仕事は、複数の作業に分解できます。着手してから完了するまでの作業を分解します。

【STEP3】作業ごとの時間を見積もる

それぞれの作業にかかる時間を見積もります。1時間、半日など肌感覚で十分です。

【STEP4】最も時間のかかる作業を見極める

それらの作業の中でいちばん時間のかかる作業、つまりボトルネックを見つけます。仕事の段取りは、このボトルネック中心に組み立てます。

【STEP5】作業の集約と分割を見極める

まとめられる作業、数人に分割できる作業を見極めて、一番時間のかかる作業の効率化を考えます。(スキル07参照)

【STEP6】作業の段取りを決める

 ステップ1~5までが終われば、最後は、これらの作業をどういった順番でこなせば最速でゴールにたどり着くか、作業の“パズル”をすれば段取りは完了です。

 この段取りは、普段の生活の中でもトレーニングをしやすいものです。料理は「段取りが命」といわれることもありますので、ここではバーベキューを例に段取りのアプローチを図解します。

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細かい解説はこちらの記事をご覧ください。

vekitomo-0.hatenablog.jp

【参考図書】

段取りについて、役に立つ本を紹介します。

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