「時間に遅れてはいけない」のはなぜ?
「時間に遅れてはいけない」ということは社会人になってすぐに教え込まれます。というか、一般常識ですね。ごくごく当たり前ですが、仕事の世界で「時間」について語るならば、まずは「時間に遅れてはいけない」ということから始まります。
最近では、ビジネススーツも必須でなくなってきている会社も増えてきていますし、夏は多くの会社でクールビズとなり全体的にラフになってきている流れがあります。そのような流れの中、いまどき時間に遅れることくらいで・・・と思う人もいるかもしれません。ちょっと遅れたくらいで・・・、とか、他のほとんどの国では時間にルーズなところもあるよ、と思うかもしれません。
ですが、時間に遅れてはいけません。時間を対して細かく気にしない人もいますが、時間に遅れることで損はしても、得することはありません。海外においても、仕事で成果を出している人は時間にシビアな人がほとんどです。
時間に遅れてしまうと何がいけないのでしょうか。
それは3つあります。
① 信頼を失う
② 金・時間を失う
③ 品質を失う
時間に遅れてしまうということはこの3つを失ってしまいます。
一つ目の「信頼を失う」は説明しなくともわかりますが、時間に遅れるということは、仕事全般的に対して信頼されなくなります。「時間を守れないヤツがいい仕事をできるはずがない」と言われます。時間を守れなくてもいい仕事をできる人もいますが、そのようなイレギュラーについて議論しても仕方ありません。
実際にあったことです。私がキャリア採用の面接を担当したときのことですが、応募者の人が20分ほど遅れてきました。面接会場がわからず遅れて来たとのことでした。確かに、わかりにくい場所にあったことは間違いありません。ですが、他にも面接をしている方もいますが、他には遅れてきた人はいませんでした。むしろ、自分の次のキャリアの重要なポイントである面接という場であるなら、それを見越して早めに会場を確認した上で、面接までの時間をコーヒーショップとかで過ごすようにするべきです。
キャリア形成で大切なポイントである面接という場で遅れてくるということは、仕事の重要な局面でも遅れてくる、と見られてもしようがありません。
二つ目はカネです。会議に5分、10分遅れたならば、その時間待っていた人のコストを浪費したことになります。
1時間6000円単価の人が10集まる会議としましょう。10分の遅れでひとりあたり1000円、10人で10000円のコスト浪費になってしまいます。
そして、品質も失ってしまいます。30分、60分の会議で議論やレビューを予定していたならば、それが10分遅れることで時間が圧縮され、つまり内容も圧縮されます。その失われた時間が品質ロスにつながります。
余談ですが、ときどき、というか、よく見るケースですが、会議とかに遅れてきて、会議がたくさんあって大変だとか「オレっち忙しい」アピールする人もいますが、それはやめたほうがいいです。
同僚や同じレベルの人からは「忙しそうですね」と言われるかもしれませんが、上位者になればなるほど、「ふーん」と思ってしまいます。つまり、その程度なのか、と。上位者は私達よりも忙しい中で時間をコントロールしているのです。
時間に遅れてはいけませんが、あまりにも早すぎるのも時間がもったいないと思います。上位役職者との打ち合わせの前に、10分、15分前から会議室にスタンバイしている、という光景を目にすることもあります。これはさすがに時間がもったいないと思います。
遅れてはいけませんが、必要以上に早くスタンバイしておく意味もありません。