「人に依頼した仕事は期限ギリギリまで出てこない」と思って仕事をしよう

 同僚や後輩、チームメンバーに依頼した仕事はだいたい期限ギリギリまで出てきません。例えば、3人のメンバーに同じ資料作成を、「今週中」「来週中」「月末まで」と別々の期限で依頼したとしても、どの場合でもその期限ギリギリに資料が上がってきます。つまり、設定した期限がチームの成果があがるタイミングとなるのです。このようなことが起こる理由が2つあります。

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■夏休みの宿題をぎりぎりに始める「学生症候群」

手をつけるの自体が期限ぎりぎり。このような行動様式を学生症候群と呼んでいます。「夏休みの宿題を夏休みの終わりに慌ててやる」「レポートを期限ぎりぎりになって突貫工事でやる」「学校のテストを一夜漬けでしのぐ」など、これらのことはほとんどの人は心当たりがあると思います。私もこんな学生生活を、胸を張って送ってきました。残念ながらこれは人間本来に備わっている性なのです。社会人になったからといって治るというものではありません。

■与えられた時間を使いきってしまう「パーキンソンの法則」

パーキンソンの法則とは簡単にいうと、人は、もらったら、もらった分だけ使ってしまうという行動様式です。つまり、 ・1カ月という期間を与えたらならば、その期間を使いきってしまい ・500万という予算を与えたならば、その予算をつかいきってしまう ということです。 仕事上の身の回りを見てみるといくつか思い当たるところがあることでしょう。自分もそうだと思います。

リーダーなる人は、これらが是か非かを議論するのではなく、これが人間の特性であると理解しておくべきです。この性を前提に、メンバーに与える時間(期限)はリーダーがコントロールするのです。