チーム状況に応じてリーダーシップスタイルを使い分けよう
リーダーシップにはいくつもスタイルがあります。
リーダーはチーム状況に応じて、そのリーダーシップスタイルを使い分ける必要があると思います。
今回は、『EQリーダーシップ』という本で書かれている6つのリーダーシップスタイルを例に話をしたいと思います。
EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方
- 作者: ダニエルゴールマン,リチャードボヤツィス,アニーマッキー,土屋京子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2002/06/25
- メディア: 単行本
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ちなみにこちらの本、リーダーへお勧めする本です。 昔、IBMでは、ある一定以上のポジションに昇進する際の研修で世界共通の必読書だったそうです。 今もそうかは知らないですが、読んでおいて損はまったくありません。
さて、この本では次の6つのリーダーシップが定義されています。
■ビジョン型リーダーシップ
共通の夢に向かって人々を動かす
■コーチ型リーダーシップ
個々人の希望を組織の目標に結びつける
■関係重視型リーダーシップ
人々を互いに結びつけてハーモニーを作る
■民主型リーダーシップ
提案を歓迎し、参加を通じてコミットメントを得る
■ペースセッター型リーダーシップ
難度が高く、やりがいのある目標の達成をめざす
■強制型リーダーシップ
緊急時に明確な方向性を示すことによって恐怖を鎮める
リーダーは、チームの状況やプロジェクトであればそのフェーズに応じて、これらのリーダーシップスタイルを使い分けなければいけません。
どんな状況でもリーダーシップスタイルが変わらないというのは、『リーダー』というのを仕事として捉えておらず、そのスキルが高くないと思っています。
私は受け持っている13チームそれぞれ、違うスタイルを適用しています。
また、時期や状況によっても変えて使っています。
たとえば、まだ自立が難しいチームには『強制型リーダーシップ』を使っていますが、長年率いていてある程度自分たちでマネージできるチームには『ビジョン型』や『コーチ型』を適用しています。もちろん、『関係重視型』、『民主型』、『ペースセッター型』も局面局面で使ったりします。
リーダーにとって重要なのは、今自分がどのリーダーシップスタイルを使っているのかを理解することです。
なんとなく、とか、意識せずに、というのはリーダーというものを仕事として捉えていないということだと思います。
私は、自立が難しいチームの難局を引き渡されることが多いので、端から見ると『強制型リーダーシップ』の人間と見られがちですが、自分の中ではそれも意識して使っていますし、チームの成長と共に『強制型』を弱めていっています。
ちょっと前の話ですが、昔、強制型を使っていたチームのリーダーから、
「最近、昔とちょっと変わった気がするんですが、どうしたんですか?昔ならほとんど却下されてましたけど、最近あまり却下されないんですけど。。。」
と言われました。
そうなんです。そのチームにはリーダーシップスタイルを変えているのです。そのチームには最近、ビジョン型、民主型を使っています。
リーダーの仕事のひとつは、チームを育てることです。
チームが育てばチームは自立してリーダーの仕事は少なくなっています。私の描くリーダーの理想の姿です。
自立が難しいチームには強制型を使わないといけないと思っています。 ですが、それを続けてしまうとチームは成長しません。リーダーの指示を受けて、何も考えずにその通りに実行するだけだからです。
チームを成長させることはリーダーの仕事かつ責務です。
強制型を使いつつも、チームに考えて自立させることを植え付けなければいけません。指示をしながらも考えさせる。バランスは難しいですが、これを目指さすべきだと思っています。
今回は6つのリーダーシップスタイルを紹介しましたが、『リーダー』学問のエリアはいろいろなスタイルが定義されています。
リーダーは、まずは座学のリーダーシップスタイルを学び、それを実践で使っていきましょう。