本の原稿チェックをやっているなかで、「あらわれる」の漢字の壁にぶつかりました。
本文では、「成果にあらわれる」という文章で、最初に私は「現れる」と書いていました。 それが校正で「表れる」と直されていて、再度、「現れる」と赤字で修正をかけたのですが、「表れる」のままでした。
自分なりにこだわって、「現れる」としたのですが、それが2度も却下されたので、むむむ、と思って、プロジェクトメンバーの何人かに聞きまわって多数決を取りました。
結果、「表れる」の方が多数でした。
さて、このふたつ何が違うのでしょうか? 超ざっくり書くと、こんな感じではないでしょうか?
表れる=抽象的なもの
現れる=物理的なもの
すなわち、私は、成果を物理的に明確に目に見えるものと捉えていたのです。そして、他のメンバーは抽象的なものとして捉えていたようです。
ということがわかり、うちの若手メンバーに、「だから成果がでないなのかぁ」と茶化して、「早く明確な目に見える成果を出せよ~~」とさらに茶化しました。
どっちの漢字を使うか、それだけでも、ものごとをどう捉えているのかが分かる、という経験をしました。