仕事の段取りの6つのステップでBBQを段取ってみる

先日 東洋経済オンラインに寄稿した記事の中で、仕事の段取りの6つのステップについて紹介しました。 toyokeizai.net

段取りの6つのステップは次のとおりです。

Step 1. 仕事のゴールを決める

まずは、目的は何か、どのレベルで完了させればよいのか、これから取り掛かる仕事のゴールを設定しましょう。

Step 2. 仕事のゴールまでを作業に分解する

仕事はいくつかの作業に分解できます。着手してから完了するまでを作業に分割しましょう。

Step 3. 作業ごとの時間を見積る

次はそれぞれの作業にかかる時間を見積ってください。10分、1時間、半日、肌感覚で十分です。このレベルで精度を突き詰める必要はありません。

Step 4. 最も時間のかかる作業を見極める

それらの作業の中でいちばん時間のかかる作業を見つけましょう。仕事の段取りは、このいちばん時間のかかる作業を中心に組み立てます。

Step 5. 作業の依存関係を見極める

作業には依存関係があります。“どの順序で進められるか”、“どの作業が並行してできるか”を見極めてください。

Step 6. 作業の段取りを決める

Step 1~5.までが終われば、最後は、これらの作業をどういった順番でこなせば最速でゴールにたどり着くか、作業の“パズル”をすれば段取りは完了です。

昨日、新潟の祖母の家でBBQをしたので、今回は、BBQを題材にこの6つのステップを当てはめてみたいと思います。
BBQでは、若干作業の数が少なく、作業順序のバリエーションもそれほど多くないのですが、大切なのは、

  • 普段の生活の中でもフレームワークを使うトレーニングができるということ
  • 仕事以外の時間でも経験値を増やすことができるということ

です。

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Step 1. BBQのゴールを決める

BBQなんで、まあ、焼いて食べるというのがゴールです。
たいしたゴール設定ができないので、17:30には片付け始める、という時間のゴール設定もしました。
新潟は9月の中旬になるとだいぶ肌寒くなるので、早めに終わらせます。


Step 2. BBQのゴールまでを作業に分解する

今回は次の6つの作業に分解しました。
もっと細かく分けることも可能ですが、このレベルにします。

  • ①買い出しをする
  • ②野菜を準備する
  • ③肉を準備する
  • ④炭に火をつける
  • ⑤焼いて食べる
  • ⑥酒を飲む


Step 3. 作業ごとの時間を見積る

それぞれの作業の時間をざっくりと見積ります。
酒を飲むのは無制限です。。

  • ①買い出しをする : 60分
  • ②野菜を準備する : 20分
  • ③肉を準備する  : 5分
  • ④炭に火をつける : 30分
  • ⑤焼いてたべる  : 90分
  • ⑥酒を飲む    : 無制限


Step 4. 最も時間のかかる作業を見極める

大きく時間がかかる作業を3つ絞りました。
酒を飲む時間はノイズなのでおいておきます。

  • ①買い出しをする : 60分
  • ④炭に火をつける : 30分
  • ⑤焼いて食べる  : 90分


Step 5. 作業の依存関係を見極める

作業間に依存関係があるのは次のとおりです。

  • 買い出しをしないと何も始められません。
  • 炭に火がつかないと何も焼けません。ただ酒を飲むだけです。
  • 炭に火がついても、食材の準備ができていないと焼き始められません。
  • 酒は、買い出しさえ終わればいつでも飲み始められます。


Step 6. 作業の段取りを決める

Step 5までで整理した作業をパズルして、作業の段取りを決めました。
今回は、①→④→⑥→②→③→⑤の順番としました。

活字だとよくわからないので、簡単なフローを作って画像にしてみました。 f:id:vekitomo-0:20150921120949j:plain

①が終わったら、④・②・③・⑥を並行で進めることができます。
ただし、②と③は、④が完了するまでに終わらせておくのが、一番時間のムダがありません。

今回は、17:30にBBQを終わらせるというゴール設定をしたので、④を15:30に開始しました。 予定通り17:30には片付けを始められました。

ちなみに、プロジェクト・マネジメントの世界では、①→④→⑤をクリティカル・パスといいます。
このクリティカル・パスが予定通り進むことに最も注力します。


まとめ

普段の生活の中で、自然に作業の段取りを考えてやっていることは多いと思います。
料理をつくるときもそうですし、買い物に出かけたときも、お店を周る順番も何かしらの理由で決めたりします。

何気にやっていることでも、このようにフレームワークに当てはめるだけでトレーニングになります。

あまり過剰にプライベートでやる必要はありませんが、ときどきでもこのようなことをやってみるといいと思います。