仕事を速くするのに役に立ったビジネス書5冊!
私自身が仕事を速くする本を書きましたが、その私が自分の仕事を速くするのに役に立ったビジネス書を紹介します。
『なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣』
(ケリー・グリーソン:著、楡井浩一:訳/PHP研究所)
「やる仕事が多く、時間が足りない。もっと効率的に仕事をするにはどうすればいいのか?」という万国共通のビジネスパーソンの悩みの解決策を具体的に記している本です。世界15カ国で売れているベストセラー。
机の整理術、ファイルのまとめかた、書類・メール・電話の処理法、他人に仕事を任せる心得など、今すぐ真似できるスキルやノウハウを紹介しています。この本を読んだあとは、まずどれかひとつでもやってみることがポイントです。
今の仕事に役立っている他のアドバイスもいくつかあります。
『先延ばしにしない技術』
(イ・ミンギュ:著、吉川南:訳/サンマーク出版)
これは私がまだ「仕事をスピードアップするとミスにつながるのでは?」「仕事が速いことは重要なこと?」と思っていた頃に、仕事が速くて判断力もある役員の補佐を務めて、自分もスピードを追求してみようと思った時期に読んだ本です。
ひと言で言うと、「今すぐやりなさい」という内容です。平凡な人とデキる人の違いは、すぐやるかやらないか。
本書で強く印象に残っているのは、「速く決めて、速く動く」「一度で終わらせる」などの行動指針です。「先延ばしにしない」ことでのメリットが実例に沿って語られているので、自分もやってみようという気持ちになり、実践したことで確実に効果を得られました。
『1分間マネージャーの時間管理』
(ケン・ブランチャード、ウィリアム・オンケンJr、ハル・バローズ/パンローリング)
私が若手リーダーに必ず奨める本です。リーダーの必読書と言っても過言ではありません。
リーダーである自分はめちゃくちゃ忙しいのに、ふとメンバーを見るとそんなに忙しくなさそうで早々に帰っていく……というのは、新任リーダーにありがちな光景です。新任リーダーだけでなく、チームの成果がいまひとつ出ていないリーダーがよく陥っている状況でもあります。
その状況を打開するために、この本では 「部下の仕事は部下にやらせろ、リーダーはリーダーの仕事をしろ」と言っています。仕事を「サル」にたとえて、それが「あなたが世話をするべきサル」なのか、「他人が世話をするべきサル」なのかと問いかけるなど、自分と他人がやるべき仕事の境界線をはっきりさせるコツがわかりやすい本です。
『アメリカ海軍に学ぶ最強チームのつくり方 一人ひとりの能力を100%高めるマネジメント術』
(マイケル アブラショフ:著、吉越浩一郎:訳/三笠書房)
自分のチームを強いチームに育てていくのは簡単ではありません。今日、明日で即効的な効果が出るものではないですが、早ければ数カ月でチームが育ち、チーム全体の仕事が速くなります。同時に、リーダーの仕事は格段に減っていくのです。
そのために必要なエッセンスが凝縮されています。
海軍一のダメ軍艦に配属された艦長が、成果の上がらない組織を立て直し、柔軟で自主性にあふれる「強いチーム」をつくり上げたストーリーです。海軍がテーマということで、ビジネスとは関係ないのかな? と思って読みはじめましたが、まったくそんなことはなく、むしろすべての内容に納得と感動の連続でした。初めてリーダーになる人から、大きな組織のリーダーまで参考になることが多い本だと思います。
『考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則』
(バーバラ ミント:著、山崎康司:訳/ダイヤモンド社)
これは5冊のなかでもかなり難易度が高いのですが、ビジネス書の名著として広く読まれているベストセラーです。タイトルは『考える技術・書く技術』となっていて、章立ては「書く技術」から始まっていますが、私は「考える技術」の本だと捉えています。なぜなら明晰な文章を書くためには、明快な論理的思考が求められるからです。
ここまでの4冊とは違って即効性はありません。身につけるのに時間がかかります。
ですが、この「考える技術」を身につければ、物事を論理立てて考える思考力と思考のスピードが身につき、3年後、5年後、10年後にライバルと大きな差を付けらることは間違いありません。
読んだら実践してみるべし
興味が湧いた本があったら、ぜひ手に取ってみてください。
そして、まずは愚直に実践してみてください。
実践なくしては身につきません。また、自分に合う合わないもやってみないことにはわかりません。
まずは読んだら実践してみましょう。
その他のおすすめビジネス書
仕事を速くする前に、まずは確実にこなせるようになろう
仕事が速いに越したことはありませんが、闇雲に速さだけを求めてはいけません。
まずは、ひとつひとつの仕事を確実にこなせるようになりましょう。 速さはそのあとで突き詰めるべきです。
車の運転が確実にできるようにならないとF1を運転することはできません。 サッカーでも、基礎技術を確実にできるようになってから高いレベルの実践技術を身につけていくようなものです。
1つ1つの仕事を確実にこなそう
先日とあるチームのタスクで、品質が良くなかったため、追加の作業を行ない、期限を超過してやり直しをせざるを得ないことがありました。追加で3か月半、不必要な時間と工数がかかってしまいました。
原因は期限に追われて作業がいい加減になった結果、1つ1つのやるべき仕事が完了していなかったことです。 プロジェクトの途中できっちりやるという方向に舵を切っていればそんな問題はおきなかったはずです。
個人の小さなタスクであったとしても同様です。例えば資料のデータが1つ間違っていて、それで提出してしまうと差し戻しをされ、さらに他のデータも怪しいから見直せと指示される。こうして、どんどん時間がかかってしまいます。
大事なのは「一発でしとめること」です。
何のために多くを犠牲にしているのだろうか?
今のプロジェクトのゴールがなんとなく見えてきたので、先週あたりにチームのモチベーション向上のプレゼンを行いました。サービスインに向けて、最後の一息頑張ろう!と。
その中で次のような話をしました。
何のために多くを犠牲にしているのか?
私のプロジェクトは、いまではサービスインも見えてきたのでかなり落ち着いてきていますが、ちょっと前までは超炎上プロジェクトで、夜遅くまで働くことも多く、週末も潰すことも多々ありました。
この↑言葉は、そのような辛い時期を乗り切ってきたメンバーへの投げかけの言葉です。
何のために多くを犠牲にしてきたのでしょうか?
プロジェクトのため?
会社のため?
社会のため?
家族のため?
これは人によってそれぞれ違うと思います。家族のために頑張った人もいれば、会社やプロジェクトのために頑張ってきた人もいるでしょう。
そして、どれかひとつだけではなく、いくつかのために頑張ってきて、そのバランスがそれぞれの人で違うのだと思います。
ですが、私がメンバーへメッセージしたのは、
自分のためであって欲しい
ということです。
いろいろなことを犠牲にして頑張ってきたことが、最後の最後は『自分のため』であって欲しい、という思いです。
自分のスキルアップ、自分のキャリアアップ、自分へのチャレンジ。
会社や家族のために頑張ってきたとしても、自分にとって何も残らないのであれば、自分にとってハッピーではないと思います。
どんな仕事で、どんな厳しい状況であれ、そこに身を置いたなら、自分のためになるようにチャレンジして欲しいと思っています。
会社やプロジェクトに貢献せよ、と言われるかもしれませんが、その結果、自分に何も残らなければ意味はないと思っています。
ぜひ自分のために、多くのチャレンジをしましょう。
強いチームを作るには「育成」が必ず必要
ここ最近、『育成』ということに力をいれています。
仕事が落ち着きつつあり余裕がでてきたこともあり、また、プロジェクトの次の局面に向けての準備をしないといけないこともあり、配下のチームのリーダーやリーダー候補を育成しています。
より自立した、より成熟したチームを作ることがリーダーの仕事だと思っています。
私の理想とするリーダー像は「暇であること」です。
チームを育てて、チームが自立すればリーダーは不要となります。それが究極の姿で、そのようなチームを作ることがリーダーの仕事のひとつです。
育成のポイントは?
では、育成するにあたってのポイントは何でしょうか?
私が意識しているのは、
- 我流ではなく、基本を教えること
- 座学を教えたら、実地訓練をさせる
の2点です。
1点目について。自分が慣れ親しんだやり方や、自分なりに習得した自分のスタイルから教えてはダメだと思います。
まずは、基本。教科書に書いているお作法を学ばせましょう。業界、職種によって、その仕事の基本的なやり方があります。
その基本を知らずして、オリジナルのお作法を習得しても、先々困ることになるからです。
そして、実地訓練をさせる。
やはり、学んだことは実践しないと身につきません。自分なりのやり方にカスタマイズする前に、まずは教科書どおりのやり方で実践させることが大切です。
そして、何回も何回も繰り返し実践することが必要です。
できないと、なぜかすぐに諦めてしまう人が多いと思います。
ビジネススキルの習得はスポーツと同じ
私はゴルフはしませんが、社会人になってゴルフを始める人は多いと思います。
そのような人たちは、
- まず、本などで基本技術を学び
- 打ちっ放し場で練習をし
- コースにでて実践する
という努力をしています。
そして、なかなか上手くならないので、このサイクルを繰り返します。
ゴルフに限らず、スポーツはみな同じです。
そして、ビジネススキルも同じです。
ですが、ビジネススキルとなると、このように繰り返し鍛錬する、ということがなかなか行われません。
セミナーや研修に出たけど身につかなかった、役に立たなかった。ビジネス書を読んでみたけど、実際には使えなかった。などなど。 あたかも、セミナー、研修、本がイケてないことが悪いかのようなコメントを聞くことが多いです。
仕事のスキルも繰り返しの鍛錬が必要です。地道ですが、それしかないと思っています。
育成するときには繰り返し実践させましょう。
また、自分が成長するためにも自分も実践を繰り返しましょう。
仕事のアウトプットは次の仕事のインプットである 〜先のことを考えて仕事をしよう
仕事をするとは何かをアウトプットすることです。そして、それには必ずインプットがあります。
システム開発の世界では「IPO」という言葉があります。 Input → Process → Outputの3つの頭文字を取ったものです。
仕事も同じです。Inputとなるものがあり、仕事をすることでOutputがうまれます。イメージにするとこのような感じです。
そして、Outputは次の仕事のInputになります。ちなみに、システムはIPO(Input→Process→Output)の膨大な組み合わせで成り立っています。
仕事も同じでしょう。何かの仕事のアウトプットが、ずっと先の他の仕事につながっていきます。
つまり、何が大切なのでしょうか。 今の目の前の仕事が次のインプットになるということを意識しましょう。そうすると、自ずと、どのレベルでどれくらいのものをアウトプットすればいいかが分かるはずです。
次の仕事のインプットとして適切なレベルであることが、ムダなく仕事をすることになります。 過度に力を入れすぎたものを作ってしまうと、ムダに時間と体力をかけたことになり、逆に、不十分なものをアウトプットしてしまうと、次の仕事に負荷がかかってしまいます。
次の仕事のひとはお客様
私が若い頃に先輩に言われたことです。自分の次に仕事をするひとを「お客様」と思って仕事をしろ、と。
そうすれば、粗雑な仕事はしなくなるはずです。
また、仕事でひとのことを気づかう、ということは、意外と大切なことだと思います。 自分がどうすれば、他の人が楽になるか、とか、仕事がやりやすくなるか、ということに気づかいができるひとは、いい仕事をする人が多い気がします。
仕事はIPOが連なっていくものです。このような気持ちをもって仕事ができるメンバーが多いチームは良い成果を出していくでしょう。
ビジネススキルを伸ばすにはビジネス書は何度も読むべし!
ここ最近、昔読んだビジネス書を読み返しています。
私は本は捨てずに取っておいて、何度も読むスタイルです。東洋経済オンラインのこちらに書いてますので、ご覧ください。
で、今回、まとめて読み返していて、改めて、読み直すことはいいな、と思いました。
できていることの復習にもなりますし、忘れていたことを思い出すこともできます。
また、昔は気にならなかったことが今読むと引っかかったりすることもあります。 自分が成長し、環境が変わり、ポジションが変わったことで見える景色が変わったからだと思います。
同じ本を何度も読んでみた方がいいと思います。
騙されたと思って、
試しに1冊、昔読んだ本を読みなおしてみてください。
私が最近読み直した本を列挙します。
読み直して、あらためていいな、と思った本を紹介します。
ご参考までに。
アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方: 一人ひとりの能力を100%高めるマネジメント術 (知的生きかた文庫)
- 作者: マイケルアブラショフ,Michael Abrashoff,吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2015/05/22
- メディア: 文庫
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- 作者: 岩田松雄
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
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V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 三枝匡
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 文庫
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- 作者: 内田和成
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/03/31
- メディア: 単行本
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- 作者: 伊丹敬之
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/06/29
- メディア: 単行本
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- 作者: 大石哲之
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2014/07/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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やさしいだけでは荒海は乗り切れない 〜成果の出ないリーダーの3つのパターン
下のメンバーからすると、やさしくて相談に乗ってくれるリーダーは嬉しいものです。
でも、自分がこの船の船長だったとしたら、船員にとって優しい船長でいられるでしょうか?
リーダーとは、チームとして成果を上げることがミッションです。
そして、大きな成果をあげようとするときには、基本的には困難な状況に立ち向かわなければいけません。
なんの変哲もない、普通の状況であれば、優しいスタンスのリーダーシップでチームを率いることはできます。
でも、成果を上げる、とするならば、それだけではダメです。
ある一定以上の成果を出せないリーダーは次のようなパターンに陥りがちです。
メンバーの意見を聞き過ぎてしまう
ちょっとトラブったり、ハードルの高いゴールに向かおうとするとメンバーから『不平不満』が出てきます。 こんなスケジュールではできません。こんなのは無理です。 『メンバーの意見を聞くこと』というスタイルが前面に出過ぎると動けなくなります。
メンバーに「やらせる」ことができない メンバーに『やってもらう』と、『やらせる』という2つのスタンスがあります。 仕事はメンバーに『やってもらうもの』というのは理想的ではあります。 ですが、『やらせる』というスタンスも使わないと難局は乗り切れません。
メンバーに嫌われたくないと思っている
難局を乗り越えるためには、メンバーに指示を強いないとならない時もありますし、報告を却下しないといけないこともあります。 もちろん嫌われることを望んではいませんが、リーダーということを仕事にしているならば、嫌われることも覚悟しておかないといけません。 優しいのも必要ですが、厳しく律することもリーダーの仕事のひとつです。
リーダーは仕事と思って割り切るべし
プログラミングのスキルや、営業スキルなどと同じようにリーダーシップというのはスキルのひとつです。
なので、「自分は性格的にメンバーに厳しくすることができない」というように思ってはいけません。 仕事に必要なスキルとして割り切って、スキルアップに研鑽しなければいけません。
理想の上司は本当に理想の上司なのか?
毎年、春になると、理想の上司ランキングなるものが発表されてニュースで流れてきます。
今年、2017年はこちらです。
さて、この理想の上司ランキングは本当に理想の上司なのでしょうか? 世のビジネスリーダーが、このランキングを参考にしてよいのでしょうか?
私の答えはNoです。ただし、一部はYesです。
このランキングは、明治安田生命がアンケートを取った結果です。
では、そのアンケートを取った対象は誰だと思いますか?
実は、その年の春に入社を控えた新社会人なのです。これから社会人になろうという学生を対象にしたアンケートなのです。
つまり、社会人経験がない若い学生が「理想」だと思っている上司像です。
2017年の男性・女性上司のトップ5を並べてみましょう。
【理想の「男性上司」トップ5】
1位:内村光良(前年5位、以下同)
2位:タモリ(5位)
3位:池上彰(2位)
4位:原晋(圏外)
5位:所ジョージ(4位)【理想の「女性上司」トップ5】
1位:水卜麻美(前年圏外、以下同)
2位:天海祐希(1位)
3位:吉田沙保里(13位)
4位:石田ゆり子(圏外)
5位:有働由美子(4位)
だいたいが前年の1年間で話題になった人で、人当たりの良さそうなタイプが多いです。
選んだ理由を見てみても、
- 相談に乗ってくれそう
- 面倒見が良さそう
- 適切なアドバイスをしてくれそう
などと、どちらかというとメンバー・部下にとってやさしくて、世話をしてくれる上司像となっています。
でも、実際のビジネスの世界で本当に必要とされるリーダー像はこうではないと思います。
ときには厳しくもあり、ときには強引さも必要です。でも、たしかに優しも必要です。
という意味で、一部はYesと書きました。
つまりのところ、毎年発表されるこのアンケートを鵜呑みにして、目指すべきリーダー像をこれだけにしないようにした方がよいと思っています。
リーダー向けの参考図書
- 作者: マイケルアブラショフ,Michael Abrashoff,吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2017/04/14
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- 作者: 岩田松雄
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2015/01/19
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- 作者: 佐々木常夫
- 出版社/メーカー: WAVE出版
- 発売日: 2010/02/20
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『伝える』ためには文章よりも図の方がいい
こちら↓の記事で、コミュニケーションは伝わらないと意味がない、ということを書きました。
伝わるための3つのポイントとして、
- 短く
- 分かりやすく
- 相手に合わせる
の3つをあげました。
今回は、2点目の『分かりやすく』について書いてみます。
文章と図解はどちらがいい?
【日本ABC社、1月既存店売上は35%増 客数は33カ月ぶり増加】
2月4日、日本ABC社は、1月の既存店売上高が前年比35.0%増となったと発表した。
[東京 4日 ロイター] - 日本ABC社は4日、1月の既存店売上高が前年比35.0%増となったと発表した。客数は同17.4%増、客単価は同15.0%増。客数は、2013年4月以来、33カ月ぶりのプラスとなった。
新メニューが好調だったという。また、不採算店の閉鎖や改装なども寄与した。ただ、昨年1月は、品質事件で既存店売上高は38.6%減、客数は28.5%減、客単価は14.1%減と大幅に落ち込んだ月。この影響が一巡した面も大きい。
こちらはとある、ニュースをデフォルメしたものです。 ぱっと読んで理解できますでしょうか?
ちゃんと理解しようとすると3回も4回も読み直さないと理解できないと思います。
では、これを図解してみましょう。 次のようにしてみました。
ニュースの内容は、2014年を起点にした「売上」「客数」「客単価」の2年分の遷移を示しているものです。ですので、このように表形式で整理してみました。 また、整理した結果、このニュースでは、売上を客数☓客単価で捉えていることがわかったので、その図も付けました。
このようにすると、ぱっと見て理解がしやすいと思います。
表ではなくて、グラフにするのもいいと思います。
コミュニケーションを図る際には、文章よりも図を使った方がより速く、確実に伝わります。
今回の源泉はWebニュースなので、文章であることは仕方ないものですが、仕事をする中ではできるだけ図を使ったコミュニケーションをするように心がけましょう。
こちらも参考記事です。
http://vekitomo-0.hatenablog.jp/entry/2017/03/14/003421:embed:cite:w350
参考図書 〜図解思考
図解をするために役立つ本です。これはおすすめです。
- 作者: 永田豊志
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2014/01/28
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コミュニケーションは伝わらないと意味がない 〜伝わるための3つのポイント
コミュニケーションは伝わらないと意味がありません。
なぜ、何のためにコミュニケーションが発生するのかというと、相手に何かをしてもらいたいからです。
- 資料を作ってもらいたい
- 調査をしてもらいたい
- 報告を理解してもらいたい
- 3つの案を判断してもらいたい
- 作業を実施してもらいたい
など、相手に何かを期待し、そのためにコミュニケーションをします。相手に何も期待することがなければ仕事上のコミュニケーションは発生しません。
つまり、コミュニケーションとは、 発信側が期待することが得られるか、得られないか、ということが成果となります。
よく職場で、
- メールしたのにやってくれてない
- 説明会を実施したのに理解していない
- 指示したのに全然違うものが出てきた
といった類の愚痴を聞くことがあると思います。
これはコミュニケーションミスを相手の責任に転嫁しているのです。
よくよく聞くと、とても読み切れないような長文メールだったり、誰が聞いてもわからないような説明会だったりすることが往々にしてあります。
もちろん受け手が悪いこともあります。ですが、そのことで不利益を被るのはコミュニケーションの発信者です。 それも含めて、発信者がコミュニケーションの責任を追う負うべきだと思います。
では、伝わることがコミュニケーションの成果だとしたら、どうすれば伝わるのでしょうか?
伝わる(伝える)ための3つのポイントは、
- 短く
- 分かりやすく
- 相手に合わせる
です。
メールでも会話でも、長いものは伝わりにくくなります。 そして、相手が理解できる言葉で分かりやすくコミュニケーションをしましょう。 相手が理解できる言葉とは、自分の仕事の専門用語などを使わずに、相手の知識レベルに合わせる、などという意味です。
相手に伝わらないコミュニケーションには意味はありません。
コミュニケーションは発信側の責任であるということを意識すれば、それに応じた発信のしかたになるでしょう。